どうも。僕です。
前回の続きです…
後輩くんの誘いを受けて先輩さんのお家へと遊びに行くことになった僕…
そこにあったのは大量のレアスニーカーや、高級ブランドのブーツや洋服…
一体先輩さんはどうやってこれらのものを手に入れたのか気になった僕は、直接本人に聞くことにした。
直接本人に聞くと…
先輩さんに促され小さなテーブルに着き、持ち込んだペットボトルのお茶を飲んだ。
先輩さんは僕が買ってきたピザポテトをパーティー開けしながら、僕に問いかけた。
先輩さん「今日仕事忙しかった?」
僕「そうでもないですね」
先輩さん「あ、そう?こっちは忙しかったよ〜」
意外に自分から話す人なんだな…今まで会議で会っても割りと寡黙な感じがしていたが、プライベートだとこんな感じなんだ…
僕は空気が軽いことを感じ取ったので、早速例の高級ブランドの服たちについて聞くことにした。
僕「ってか、この服の量…尋常じゃないですね…」
先輩さん「凄いだろw(ドヤァ)」
僕「どうやって買ってるんですか?」
先輩さん「…」
ヤバイ…直球すぎたか!
先輩さん「俺いつもカップラーメンばっか食ってるからなw」
僕「!?」
先輩さん「ここも(アパート)会社が家賃を払ってるし、食費を削って買ってるんだよ」
当時の僕は先輩さんのその言葉を鵜呑みして、勝手に安心した。
そうか、そうだよな!家賃がかからないということは、その分服とか買えるよね!それに光熱費も会社持ちだし。
僕「そうなんですね〜そうですよね〜」
先輩さん「そうだよ〜俺だって大変なんだぞww」
僕は適当な相槌を打って、勝手に納得した。今考えれば先輩さんがそう答えるしか無いということに思考が至らずに。
部屋を物色
その後、他愛もない会話をひとしきりすると、後輩くんが僕にこう言った。
後輩くん「僕さんも服好きですよね?見せてもらったらいいんじゃないですか?」
僕「いや、いいよ。」
僕は人の家の服を漁ることに抵抗があったので、後輩くんの提案を断った。しかし、本心では見たくてしかたなかった。
ちらりと見ただけでも、僕が興味をそそる洋服がアチラコチラに見えている…
先輩さん「いいよ。見て。」
僕「え…いいんすか?(ゲス顔)」
先輩さん「あー、いいよ」
僕はお言葉に甘えて見せてもらうことにした。
後輩くん「僕さん、こっちです」
なぜか後輩くんが案内してくれた…しかもかなり手馴れている様子だ。後輩くんはどこに何があるか熟知していた。
後輩くん「僕さん、ここのコーナーヤバイですよ」
僕「!!!」
そこには当時日本中を席巻していた「ナンバーナイン」というブランドが山積みになっていた。
僕「これぇ…」
後輩くん「ね、ヤバイでしょw」
僕「この量…なに…?」
当時ナンバーナインというブランドは非常に手に入りにくく、しかもTシャツでも12000円もする高級ブランド…
そのブランドの服が、大家族モノのテレビ番組に出てくるようなおびただしい洗濯物の量のように、大量に積み上がっているのだ。
Tシャツやらやらまであったから、20〜30万はくだらない量だ。
その洋服をまじまじと見ていると、先輩さんからあり得ない言葉が飛び出した。
先輩さん「なんかやるか?」
僕「えっ?!」
先輩さんはその高級ブランドの服をくれるのだと言うのだ。僕は最初何を言っているのかわからなかった。すると後輩くんが…
後輩くん「いいんですよ。貰っちゃってw先輩さんあげるの好きなんですよw」
僕「いや、いいよ!いきなり来て、こんな高価なものもらえないよ!(そんなに仲が良いわけでもないし)」
これか…これが後輩くんが言っていた「何か貰えるし」ということなのか…僕さすがにこの時はもらうことをお断りした。
それから一通り、洋服を見せてもらったのだが、ヴィンテージ感溢れる高そうな古着から、グッチやバーバリーといったハイクラスブランドまで、とんでもない量の洋服たちが混沌としていた。
その後、軽く挨拶をして帰ることになったのだが、帰り際先輩さんが玄関まで見送りに来てくれた時…
先輩さん「これもってけよ」
と言って、普通では手に入らないレアなスニーカーを差し出した…僕は正直そのスニーカーを来た時に見かけてすごく欲しいを思っていたものであった。
悟られたのか…?
僕「…い…いや…大丈夫です…(欲しい!)」
後輩くん「もらっちゃって良いんですよw」
僕「…いや、こんな手に入らない高価なスニーカーもらえないよ…」
先輩さん「ほら…」
僕「…いいんですか?(クズ)」
先輩さん「いいよ」
僕「ありがとうございます!!!」
なぜ、この時スニーカーを受け取ってしまったのか…この時から僕は思考が麻痺していった。
今考えれば、食費まで削って、大金をはたいて手に入れたものを簡単に人にあげてしまうメンタリティーに何故疑問を持たなかったのか…
本当に後悔している。そのメンタリティの根拠を少しでも当時の僕が考えることが出来れば、彼を止めることが出来たかもしれないのに。
ということで、本日はここまで!次回またお会いしましょう!
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