どうも。僕です。
前回の続きです…
後輩Sくんからのよくわからない電話に一抹の不安を抱く僕…
まさか、おかしなことをしてるわけじゃあないよな?社交辞令とは言え、彼はこんな僕と仲良くしてくれる貴重な後輩だ。
まさかな…そんな思いが脳裏によぎりながらも、会議の日は来た。
会議にて
その日は特に重苦しい雰囲気もなく、各拠点から続々と社員が集まってきた。従業員の都合で出席出来ないかも知れないと言っていた後輩Sくんも出席し、会議は始められた。
もちろん会議の冒頭では、件の先輩さんの先輩さんからの話題でスタート。
上司より不正が暴かれるプロセスの説明があった。上司はオンラインで本部だけが持つ資料についての説明をして、その資料に基づいて必ず不正はバレるというようなことを淡々と語ったと記憶している。
全国に何百とある拠点のデータの集積がある限り、ある数値の平均値より飛び抜けたデータをリストアップすることでレジの不正操作が容易に割り出せるということらしい。
確かに現金を不正をした場合、必ずデータに数値が反映される。そのデータをピックアップすれば一発でバレる。
そんな話を30分ほどしていたのだが、僕は上司の話よりも後輩Sくんの挙動が気になった。
上司の話を熱心に聞き入る後輩Sくんは、不正防止に心がけるというよりかは、不正がバレるプロセスを気にしているように見えたからだ。
彼からよくわからない電話を受け、僕が勝手に勘ぐっているというか、先入観によってそのような見かたになってしまっているフシは十分にあるにしても、何かしらの違和感を感じざるを得ない。
そんな事を考えていたら、いつのまにか会議は終盤へ差し掛かっていた。
書類回収…
会議の終盤では上司がもう一度、件の不正事件について言及をしたあと、提出を命じていた書類について話し始めた。
僕は固唾を呑んで後輩Sくんの挙動を凝視した。彼は話をする上司のほうをじっと見て体の動きを止めている。
何故か僕の背中に緊張が走る…なんという小心者っぷり。自分のことでもないのになぜこんなに緊張してるんだ。
上司「今日は書類の提出はしなくていい」
上司は皆にそう言った。
…何故だ?書類の提出は単なる牽制だったのか?それとも泳がせるのか?
いやいや…泳がせるって誰をだ?僕は無意識の内に後輩Sくんがクロだと勝手に思い込んでいたのか?
とにかくその日は書類の提出がなかった。
その後、会議は無事に閉会となり、解散。僕は後輩Sくんに話しかけた。
僕「書類の提出なかったね」
後輩Sくん「そうですね!せっかく持って来てたのに!」
後輩Sくんは、リュックからわざわざ書類を取り出して僕に見せた。
僕「…」
当時は何のために、僕にわざわざ書類を見せびらかしたのかはよくわからなかったが、今考えれば、何かのアピールだったのかもしれない。
その後、彼は異様なくらい饒舌になり色々と喋っていたが、内容は覚えていない。
僕は何かしらの違和感を感じていたのかもしれないし、単に会話の内容が取り留めのない内容だったからかもしれない。
その辺の記憶は曖昧だが、とにかくこの日は何も起きなかった。それが良かったのか、悪かったのかはわからない。
ただ一つ言えるのは、僕のしみったれた小心者精神が、後輩Sくんを疑念の眼差しで見てしまっていたということ。
僕は会議の後、そのことを恥じて後輩Sくんを信じようと思った…
…
…
…
…矢先に、僕を先輩さんに引き合わせた後輩くんからの連絡で、その気持ちは脆くも打ち砕かれた。
つづく。
ということで、本日も読んで頂きまして本当にありがとうございます!それでは次回またお会いしましょう!
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