どうも。僕です。
前回の続きです…
Yくんからの突然の電話に戦慄する僕…
退職者が出るだって…?監査室が動いているだって?監査室が動くということは誰かに不正の嫌疑がかけられているという意味なのか?
真意を聞くために僕はYくんを問いただした…
問いただす僕…困惑するYくん…
僕「監査室が動くってどういうこと?」
Yくん「俺も詳細はわからないけど、今は監査が動いているってことは誰にも話すなって上司に言われたよ…(困惑)」
僕「いや、早速僕に話しちゃってるしw」
監査室が内偵に潜ってるってことは、完全に一発で息の根を止めにいっていると判断して良いだろう…
僕「どんな不正を内偵してるの?」
Yくん「詳細はわからないけど、レジの不正操作じゃないかな…」
販売系の職場で一番多い不正は行為はこの「レジの不正操作」なのだ。架空の返品を行い金銭をレジから抜く。
一番多く、一番簡単で、そして一番バレやすい不正なのだ。販売系の仕事をしている人ならわかると思うが、レジの不正操作は絶対にバレる。
レジにも記録が残るし、棚卸しをした時に単品管理されている商品の差異で絶対に200%バレるのだ。
そんなリスクの高い不正をするということは、よっぽど追いつめられて思考停止になった人間しか考えられない…
僕「誰か思い当たる奴いる…?」
僕はYくんに尋ねた。
Yくん「……いる」
Yくんは絞りだすような声でそう答えた。
辻褄が合っていく悲しさ
僕「誰?」
僕にも思い当たるフシはあったが、Yくんの見解を聞くことにした。
Yくん「…先輩さん…」
そうきたか…そうだろうな…僕もそう思う…極めて適切な判断だ…
僕「なんで…?」
Yくん「まず、この話を上司が俺に話した時点で俺の可能性はなくなるよね?」
僕「わからんよ〜ww」
Yくん「いやいやwないでしょwそして、俺と仲が良い僕くんの可能性もなくなるわけだ。もし一撃で決めようとしているのであれば、俺から僕くんに漏れること恐れて話すことはないと思うんだ」
僕「まぁね。ってか、僕悪いことなんてしてないし!」
Yくん「で、俺の直属の上司が具体的に事に当たってるってことは、こっちのエリアでのことだと推察できる」
僕「確かにそうだね。」
Yくん「で、この前の会社経費不正使用の件が出てくるわけだ。あんな怪しいことやってるんだ。レジから金を抜いても不思議じゃない。それに他に不正を働いてそうな奴はこっちのエリアにはいない」
Yくんも経費の不正使用の件に、裏があると読んでいたみたいだ。そして、消去法で先輩さんが対象者だということを導き出していた。
僕「なるほどね…色々と辻褄が合うよ…実はね…」
僕も先輩さんだと思う根拠をYくんに話した。Yくんは自分の導き出した答えが疑念から確信に変わっていった。
Yくん「そうか…これ鉄板だな」
僕「あぁ、間違いない」
決定的な裏付け
僕はやっぱりなと思う反面、何かの間違いであって欲しいという気持ちもあった。
先輩さんを担ぎあげてしまって、増長させてしまった責任の一端は僕のような後輩にもあると考えたからだ。
「先輩さん、おしゃれっすねー!」とか「先輩さん、女にモテて凄いっすねー!」とかとにかく後輩みんなで担ぎ上げていたのだ。
それを勘違いして、先輩さんがおかしな方向へ行ってしまったという部分もあるのだ。
後でわかったのだが、先輩さんは就職デビューだったらしい。高校デビューとか、大学デビューとかその類に含まれる就職デビュー。
その成れの果てが、今回の事件を引き起こしたと言っても過言ではない。
そして、先輩さんを調子に乗らせてしまった自分の罪悪感を少しでも解消するために、先輩さんが無実であって欲しいという最低な考えでいた自分が、最低のゲス野郎だということを当時は気づいていなかった。
僕は今回の事件の裏を取るために、後輩Kのところへ電話をした。
僕「おつかれ…」
後輩K「お疲れ様です!」
僕「最近どう?」
後輩K「いや、特に普通です。…けど…」
僕「けど?」
後輩K「なんか、来月の初めに先輩さんの拠点に応援に行けって言われたんですよ」
僕「!!!」
後輩K「僕さん、なんか聞いてます?」
僕「いや!何も聞いてない!ありがとう!またね!」
後輩K「はい?」
僕はなぜか慌てて電話を切った。心臓がバクバクいっていた。クソ…間違いないじゃないか!
先輩さんのところに応援に行くってことは、先輩さんがいなくなるってことだ!
とりあえず僕はYくんに電話をすることにした。
つづく…
ということで、本日も読んで頂きまして本当にありがとうございます!それでは次回またお会いしましょう!
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